2011年7月27日リサイクルとエコロジーに関するパネルディスカッション開催7月27日、ヒューストン市内のUnited Way Centerにて”Land of the Rising [Green] Sun, Japan’s Recycling Initiative“と題したパネルディスカッションが開催されました。これは、3R推進マイスター*/環境カウンセラーとして日本で活動している佐藤エイ子さんの訪米を受け、Keep Houston Beautiful、the Japan-America Initiative(JAI)、Toshiba International Corporation(TIC)の協力を得て、在ヒューストン総領事館が主催したものです。 パネラーは5人で、佐藤さんの他、ヒューストン市ゴミ処理課課長Harry Hayesさん、リサイクル委託業者Greenstar RecyclingのTeri Leagueさん、ヒューストン大学環境維持コーディネーターLeah Wolfthalさん、そしてTIC環境衛生・安全管理担当Shane Danielsさんが参加しました。 はじめに渡部隆彦総領事代理が、「資源の少ない日本では、いかにゴミを減らし資源を有効に使うかが重要視され、地球規模の環境問題解決に積極的に取り組んでいます。」と挨拶され、各パネラーの紹介、協力団体への御礼が述べられました。 最初の佐藤さんは、「リサイクルはゴミを減らすことにはならない。今大切なことは、ゴミを出さない・作らないことである。例えば、買い物の時は再利用できるバッグを持参するなど、だれでもできるレベルでみんなが協力し合うことが地球環境を守る」と訴えました。 続くHayesさんは、過去数年でヒューストン市がリサイクル率200%増加という進歩を遂げた実績について、Leagueさんからは、シングルストリームリサイクル(すべての資源ゴミをひとつの容器に入れて回収する)方法についてそれぞれ発表されました。 次に発表したWolfthalさんは、ヒューストン大学での、リサイクル関係のキャンペーンに焦点を合わせ、その具体例として、学生が作ったリサイクル品だけを使用した芸術作品を会場に展示してくれました。最後にDanielsさんが、産業廃棄物の量を抑えるためのTICの努力と工夫について説明をしてプレゼンテーションは終了しました。 続いて、リサイクルと環境維持に関して用意されたいくつかの質問に各パネラーが答え、ゴミ問題や環境維持について皆に関心をもってもらうためには、講演や学校での教育を繰り返し行うことが最も重要であるなど、更に突っ込んだ議論が展開されました。 平日の午後3時半からという時間帯にもかかわらず来場してくださった30余名の参加者は、ゴミ・環境問題に関心の高い方ばかりで、予定時間を30分超過して会が終了したあとも、さらにパネラー同士や参加者とパネラーとの話し合いが30分ほど続きました。 こういった地味なテーマは、日常生活に直結していて重要な問題であるにもかかわらず、残念ながらあまり人々の関心をひきません。しかし、伝統文化だけでなくこういった分野での日本の先進的な取り組みは紹介する価値が充分あり、今回はヒューストンのゴミ・環境問題解決へのヒントとなるようなメッセージを、ささやかながらでも送ることができた有意義なイベントとなりました。 *3R推進マイスター:
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