12月18日、髙岡在ヒューストン総領事は、日系退役米国軍人に授与された議会ゴールドメダルの巡回展が、ヒューストン・ホロコースト博物館において開催されるのを祝いレセプションを開催しました。
全米7都市で開催されたこの議会ゴールドメダルの展示は、ヒューストン・ホロコースト博物館における展示が最後となります。第二次世界大戦に参戦した、第442連隊戦闘団所属第100歩兵大隊、及びアメリカ軍情報部(MIS)を称えるこの展示会は、12月19日から1月26日まで開催されます。主に日系アメリカ人で構成されたこれら部隊は、第二次大戦において米軍の中でも最も多くのメダルを授与されました。オバマ大統領により授与された議会ゴールドメダルは、米国で最高位の文民勲章で、国内外で差別的扱いを受けながらも国のために勇敢に戦ったこれら日系アメリカ人兵士にとって歴史的な証です。
75名近くの出席者の中には、第442連隊戦闘団とMISの日系退役米軍人の方々が含まれました。ヒューストンのみならず、遠くはカリフォルニアやマサチューセッツなどからもはるばるお越しいただいたこれらの退役軍人の方々の功績が称えられました。ネルソン赤城氏、ジョージ藤本氏、サス伊藤氏、トミー岡林氏、ロバート・ペイザー氏、ローソン酒井氏、ケネス竹原氏およびウィリー棚町氏の各氏は、いずれも80代または90代で、誇りに満ちた家族を伴い、レセプションに出席し、既に他界した退役軍人については、その家族・親戚の方が出席しました。
髙岡総領事は祝辞の中で、第442連隊戦闘団とMISの勇気を称え、彼らの英雄的な功績を高く評価しました。また、第二次世界大戦中に「失われた大隊」と呼ばれ、ナチに包囲されていたテキサス軍の奇跡的な救助と、ダッハウ強制収容所のユダヤ人捕虜の解放などの彼らの功績にも触れました。さらに、第二次世界大戦中、米国のために戦った日系米兵の行為が、日本人とアメリカ人、そしてユダヤ人の間の友好関係に、もう一つの側面をつけ加えたことを強調しました。 (リンク)
レセプションには、2011年の東日本大震災の際に、日本への米軍援助活動「トモダチ作戦」を指揮したパトリック・ウォルシュ元米国太平洋艦隊司令官にもご来駕を賜りました。ウォルシュ司令官は、先達の退役軍人らに対し、謙遜と謝意をもって向かい、彼らの計り知れない勇気を賞賛しました。ウォルシュ司令官は、退役軍人病院を訪問した際の日系退役軍人らとの交流について、感動的なエピソードを披露しました。さらに、全米退役軍人ネットワーク協会のドナ・コール女史及びクリスティーン・ヤマザキ女史が、それぞれ心のこもった祝辞を述べました。
続いてジョン・コーニン上院議員より、日系退役軍人の目覚しい活躍に感謝を表する祝辞が送られました。さらに、アル・グリーン国会議員の代理により、同議員からの書簡が代読されました。書簡では、日系退役軍人の兵役へのゆるぎない献身と、彩り豊かな歴史と経験と遺産が賞賛されました。また、テッド・クルーズ上院議員の代理の方にもご出席いただきました。
レセプションに続く12月19日には、ホロコースト博物館で議会ゴールドメダル展示開会式が行われ、これらの行事には、シーラ・ジャクソン・リー国会議員、アル・グリーン国会議員、ケリー・ズニーガ・ホロコースト博物館事務局長、髙岡総領事らが出席しました。また、20日には、退役軍人との朝食会が開催され、アニス・パーカー・ヒューストン市長、髙岡総領事ら及びスジロ・シーム仏総領事が出席しました。
議会ゴールドメダルは、12月19日から明年1月26日までホロコースト博物館で展示されます。(リンク) |