10月21日から26日まで、在ヒューストン総領事館、サンアントニオ日米協会及び熊本県庁が協力し、くまモンをサンアントニオ市に招聘しました。熊本県庁職員であるくまモンは、地元PRのために作られた可愛らしいマスコットで、数ある日本の「ゆるキャラ」の中でもたいへん人気があります。熊本県庁の県庁所在である熊本市は、サンアントニオ市と約30年に渡り姉妹都市関係にあり、くまモンはこの姉妹関係の促進を目的として招聘され、多くの地元市民との交流行事に参加しました。
10月22日(木)
くまモンの日程は、22日のサンアントニオ市議会での登場で始まりました。議会冒頭、アイビー・テイラー・サンアントニオ市長が特別ゲストとしてくまモンを紹介した後、サンアントニオ市名誉市民の証明書をくまモンに手交しました。くまモンはお礼として、くまモンのぬいぐるみをテイラー市長や各市議会議員にプレゼントしました。また、NBAチーム・サンアントニオ・スパーズのマスコットであるコヨーテも市議会に駆けつけ、くまモンとのツーショットが実現しました。くまモンが県庁職員であることを、コヨーテが羨む一面もあるも、二人はすぐに仲良くなり、市議会は和やかで愉快な雰囲気に包まれました。
  
市議会後、くまモンはサンアントニオ市中心部の観光地を視察しました。スペイン総督邸やリバーウォークを訪れ、その最中、くまモンを見て喜んだサンアントニオ市民は、笑顔でくまモンとハグをしました。その後、昼食として、テキサスBBQレストランであるカウンティラインを訪問し、メキシコ楽団マリアッチの演奏に合わせて楽しく踊り、サンアントニオ市のスペインとの歴史的繋がりに触れました。その後、くまモンはサン・フェルナンド大聖堂にも訪れました。

同日夕方、くまモンは、サンアントニオ・カレッジでの在ヒューストン総領事館主催在日米軍経験者レセプションに登場し、レセプション参加者は、くまモンを温かい拍手で歓迎しました。くまモンとくまモンお姉さんは、くまモン体操のポーズをレクチャーし、参加者は頭の上に腕を上げてつくる熊本城のポーズ、腕を振って熊本県観光客を歓迎するポーズなどを楽しく学び、レセプションは大盛況となりました。
 
10月23日(金)
23日、くまモンはさらにサンアントニオ市の歴史と市政について学ぶため、市内視察を堪能しました。まず、1755年に設立されたミッション・コンセプションを訪れ、国立公園管理局職員と会いました。同ミッションは、テキサス州で最も古い石造りの教会で、近辺の他の4つのミッションとともに、本年ユネスコにより世界遺産に認定されました。くまモンは、国立歴史公園職員からTシャツをプレゼントされ、お礼に各職員にくまモンのピンをプレゼントしました。

その後、サンアントニオ河川管理局を訪問し、サンアントニオ市の河川やリバーウォークの管理運営について学ぶとともに、カヤックのパドリングについても試しました。同管理局職員は、くまモンに会えたことに大喜びでした。

同日午後、テキサス大学サンアントニオ校東アジア研究所が、くまモン訪問を記念して熊本デイを主催し、同大学の学生は日本や熊本について学ぶためのブースを設け、一般参加者は達磨落としなどの伝統玩具、トリビアのクイズを楽しみました。メインステージでは、ジョン・フレデリック同大学学務担当副総長の紹介を受けて、高岡総領事が学生たちにくまモンのパフォーマンスを是非堪能して欲しい旨挨拶し、その後、くまモンが同大学のマスコットであるラウディとステージ上で対面し、一緒に踊り、友情を深めました。続いて同大学のジャパン・クラブもステージに上り、くまモンと一緒にくまモン体操を踊り、約100人の観客も一緒に踊りました。

同日夜、くまモンは、友達のコヨーテに会うため、AT&Tセンターを訪問しました。同センターでは、NBAサンアントニオ・スパーズとヒューストン・ロケッツの試合が行われ、2回目のタイムアウト時に、くまモンとコヨーテがバスケットボール・コートで、約1万人のスパーズ・ファンの前に登場しました。くまモンはコヨーテとの友情の証として、くまモンのぬいぐるみをプレゼントし、コヨーテは大喜びでした。お返しの準備ができていなかったコヨーテは汚い靴下を取り出すも、くまモンは受け取らず、次にゴム製の鶏をプレゼントするも、くまモンはまたも拒否。最後に、コヨーテはスパーズのユニフォームをプレゼントし、くまモンは喜んで受け取り、一緒に仲良くコートを去りました。

10月24日(土)
24日、くまモンは、サンアントニオ在住の日本の子供たちが週1回授業を受ける日本語補習校を訪問しました。まず、幼稚園児と交流し、一緒に恐竜ダンスを学びました。次に、幼稚園児から高校生までの全ての生徒がカフェテリアに集まり、くまモンのパフォーマンスを楽しみました。くまモンは2つの踊りを披露し、総勢100名の生徒や保護者、先生が一緒になって楽しく歌って踊りました。パフォーマンス後、くまモンは学習用の絵本を補習校に寄贈し、全生徒と集合写真を撮りました。はしゃいだ生徒たちは、くまモンをハグしたり、一緒に写真を撮ったりしました。

 
日本語補習校訪問後、くまモンはマクネイ美術館を訪問し、ロビーで多くの来館者がくまモンと交流し、一緒に写真を撮りました。くまモンは、開催中のミロの展示会を視察し、絵画や彫刻を熱心に鑑賞し、案内者からの説明も受けました。

10月25日(日)
25日、サンアントニオ日米協会は、毎年1000人以上が参加する日本のお祭りである秋祭りを主催しました。良い天気に恵まれ、開催地である日本庭園の良い景観の中で、参加者は伝統音楽や茶道の他、日本のお土産や食べ物のブースも堪能しました。メインステージ上ではくまモンのパフォーマンスが2回行われ、総計500人以上が見に来ました。パフォーマンス時間以外では、くまモンは美しい日本庭園を視察し、多くの地元市民と交流しました。最後のパフォーマンス直後では、くまモンは市民一人ひとりと写真撮影を行い、熱狂した市民が長蛇の列を作りました。

 
25日朝、くまモンは、熊本市の姉妹都市であるサンアントニオ市で多くの友人をつくることができたことを大変喜びながら、別れを惜しみつつ熊本県へ帰りました。
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