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総領事のヒューストン通信 |
ダラス日本人会新年会におけるご挨拶(2012年1月29日)
在ヒューストン日本国総領事 山本条太
中橋副会長、田中校長先生始めダラス日本人会の皆さま、
謹んで新年を慶祝し、皆さまのご無事とご安全をお慶び申し上げます。
ダルビッシュ投手のテキサス・レンジャーズ入団という、明るいニュースから新年が始まりました。スティック名誉総領事は早速、歓迎の手紙をダルビッシュ投手に送ったそうです。皆さまの気持ちが伝わるにつれ、彼のやる気と決意もますます固まっていくことでありましょう。
平成24年は、ダラス始めテキサス各地で、日米交流の裾野の広さを証明する幾多の行事が相次ぎます。中でも、再来週の正式発表となりますが、8月28日からの一週間、日米草の根交流の北テキサス・サミットが開催されます。多くの皆さまから既に寄せられた暖かな支援に感謝申し上げ、7ヶ月後の開催に向け、更なるご協力をお願いしたいと存じます。
本年は、ダラスと仙台市との姉妹都市提携15周年、フォートワースと長岡市についても25周年の年となります。年明け早々に、森民夫・長岡市長が来訪され、プライス市長始めフォートワース市の関係者と、お話をされた由です。本年はまた、日本からアメリカへの桜の寄贈百周年でもあります。この百周年記念として、フォートワースでも新しい桜の植樹を行えるよう努力したい、こう昨年11月に申し上げました。経過順調ですので、間もなく最終的な、おそらく良い報せをお伝えできると思います。
旧年中は、東日本大震災に対する支援を募るに際し、日本人会の皆さまには、大変なご尽力を賜り、ありがとうございました。本年は、震災被害を乗りこえ着実に正常化しつつある日本と日本人の姿を、世界中に示して行く年となります。テキサス各地でも折良く、格好の行事が開催されます。日本人会の皆さまには、日本の底力をテキサスの各方面に見せていくことにつき、引き続きましてのお力添えを、どうぞよろしくお願いをいたします。
北テキサスだけではなく南テキサスでも、日本人がここに暮らし活躍している意味合いを再確認する、格好の機会が相次ぎます。サンアントニオと熊本市は姉妹都市提携25周年を迎え、コーパス・クリスティという港町と横須賀市とのそれは、50周年、半世紀の節目を迎えます。
ヒューストンと姉妹都市千葉市との関係も、40周年となります。企業相互進出のための協力の枠組みが昨年11月に整いましたが、早速年明けに、千葉からヒューストンへの具体的な案件が動き始めました。ヒューストン美術館の日本ギャラリーも、いよいよ2月17日にオープンいたします。まずは東京国立博物館から、国宝の万葉集始め26点の文化財がやって来ます。皆さまもどうぞ、ヒューストンに足をお運びください。
ところで、もし日本の新幹線にならった高速鉄道があったなら、ダラスからヒューストンまではわずか90分です。新幹線並みのダイヤなら、毎日40万人、ダラス市の人口の三分の一が、毎日鉄道で行き来できます。テキサス州で高速鉄道建設の機運が更に盛り上がるなら、そこに日本の知恵と技術を反映していけるなら・・・このことも、追求する価値のある現実的な課題となっています。
何しろ明年2013年からは、ヒューストン・アストロズもテキサス・レンジャーズも、同じアメリカン・リーグです。この二つの巨大都市圏の間を如何に行き来しやすくするか、野球ファンにとってもまた、少し切実で大変愉快な話題となりましょう。
本日は、シーファー大使夫妻、スティック名誉総領事夫妻、マックファーランド日米協会事務局長始め、日米交流に力を尽くされた数々のお客様もお見えです。新春にふさわしい明るい暖かな新年会になろうかと存じます。皆さまのこの一年のご健勝とご安全、ダラス日本人会のますますのご発展を祈念いたしまして、ご挨拶といたします。