在ヒューストン日本国総領事館

Consulate-General of Japan in Houston

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総領事のヒューストン通信

平成23年度ヒューストン日本語補習校卒業式祝辞(平成24年3月17日)

 

在ヒューストン日本国総領事 山本条太

日本国総領事館を代表して、ご挨拶を申し上げます。

このたび、ご卒園の児童の皆さん、おめでとうございます。4月からは小学生です。友達と仲良く、先生やご両親の言いつけを守って、無事に元気に学んでください。

このたび、小学部、中学部を無事ご卒業の児童生徒の皆さん、高等部を修了される皆さん、おめでとうございます。現地校で、日本語補習校で、皆さんは様々の経験を重ねました。特にこの一年、東日本大震災という出来事があり、皆さんそれぞれが、色々な思いを抱いたと思います。

日本とアメリカとの友情、しかしそれだけではない関係について。昨年、卒業式を迎えることができず、それでも被災地で奮闘を続けた同じ年齢の児童生徒たちについて。そのほか、たくさんのこと。自分が感じたことを大切にし、これからも考え続け、考え抜いて、是非、それを表現する言葉を見つけ出してください。

また、4月から新しい場所で新しい生活を始める人、このテキサスで勉強を続ける人、それぞれだと思います。この補習校で同じ経験を分かち合い、得難い数年間を過ごしたことは同じです。同窓生・同級生のネットワークを、是非、大切にしてください。

ご卒園・ご卒業児童生徒の保護者の皆様にも、心よりお慶びを申し上げます。この学校の発展のため、大切な行事を確実に実施するため、皆様には多くのご尽力をいただきました。おかげさまで、補習校は無事に卒園・卒業の区切りを迎え、そして40周年のおめでたき年を迎え、また新たな歴史を刻んでまいります。

保護者の皆様にも、ヒューストン日本語補習校が育んだネットワークがいつまでも存続していくよう、応援をいただければと存じます。

上野会長始めヒューストン日本商工会の皆様、前田委員長始め運営委員会の皆様、クックPTA会長始め役員の方々、おかげさまで、日本語補習校は一層の発展を遂げ、当地に暮らし、また暮らそうとする日本人にとっての安心の拠り所であり続けました。ご尽力に心から感謝申し上げます。

週に一度という制約の中、児童生徒が日本について学び日本の仲間との友情を慈しむことができたのも、中島校長先生始め先生方のご指導と愛情の賜と存じます。ありがとうございました。

誠に寂しいことですが、中島校長先生には、一旦お別れを申し上げねばなりません。3年間にわたる先生のご尽力とご采配に敬意を表し、御礼申し上げます。先生の下に培われた伝統は、新たに山岡校長先生の下、更なる発展を遂げていくものと存じます。どうぞまた当地にお越しの節は、教え子たちの引き続いての活躍をご確認ください。

補習校の存在は、海外で暮らす日本人にとり誠に大切なものです。その灯を点し続けるため、総領事館もまたできる限りの努力を払ってまいります。

今年もまた、この地で暮らす日本人にとり明るく安全で、力いっぱい活躍する姿を見せていく年としなくてはなりません。補習校の力もお借りしながら、本日ご列席の皆様すべてと共に、頑張ってまいりたいと思います。

       平成24年3月17日 在ヒューストン日本国総領事 山本条太