在ヒューストン日本国総領事館

Consulate-General of Japan in Houston

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総領事のヒューストン通信

平成20年度ヒューストン日本語補習校卒園・卒業式祝辞 2009年3月14日

在ヒューストン日本国総領事 大澤勉

卒業式にあたり一言お祝いの言葉を申し上げます。

 

卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。

補習校では勉強はもちろんのこと、餅つき大会など様々な行事があり、いろいろな思い出ができたことと思います。ここで勉強したこと、体験したこと、そして培った友情は、これからもみなさんの一生の財産として残ります。特に、皆さんはアメリカのヒューストンという地において、日本にいたら経験できなかった貴重な体験をしてきました。皆さんの中には、これからもアメリカで生活する人もいることでしょうし、日本に帰る人もいれば、他の国へ行く人もいるかもしれません。何れにせよ、皆さんにはこの補習校で学んだことを十分に生かし、国際社会で通用する大人に成長していってほしいと思います。そのためには、単に外国語が話せるだけでなく、祖国の文化・歴史・伝統をしっかり理解していることが重要です。明治初年の頃、福沢諭吉、新渡戸稲造、内村鑑三、岡倉天心など、多くの日本人が欧米各国を訪問し、そこで賞賛され、尊敬されて帰ってきました。彼らは欧米のエチケットや文化を十分に理解した上で海外に行ったわけでは必ずしもありませんが、彼らが身につけていた日本的な深い素養と教養が高く評価されたと言われています。皆さんもこの補習校で勉強したことを生かし、日本の伝統や文化をしっかり理解した国際人になってほしいと思います。

さて、ご臨席のご父兄の皆様、本日は誠におめでとうございます。遠く日本を離れた地で、現地校と補習校での学業を両立しつつ、本日、卒業という、子供たちの人生にとって一つの節目を迎えることが出来た喜びは、非常に大きいものがあると思います。心からお祝いを申し上げたいと思います。

最後に、本日の卒業式にあたり、松本校長先生をはじめ、諸先生方の日頃の献身的なご指導に深い敬意を表すとともに、補習校運営委員会の皆様方、並びにご父兄の皆様方の補習校運営へのご尽力に対し、心からお礼を申し上げつつ、私の祝辞とさせて頂きます。

ありがとうございました。